2009-02-01から1ヶ月間の記事一覧

社会部主導のマスコミ報道

震度7の中越沖地震で1年半停まったままだった柏崎刈羽原発7号機の運転再開を原子力安全・保安院が認め、新潟県、柏崎市、刈羽村などの自治体がこれを認めるかどうかの段階となっている。地震後の設備の安全点検や必要な修理が終わったというのだが、地元住…

頼れる天然ガス

日本の電力会社は天然ガス(LNG)の利用が世界で一番進んでいるが、今その状況が脅かされている。電力会社以外にもガス会社も同じだ。最近、インドネシアとの5年越しの契約更新が難航の後にやっと終了した。天然ガスは石炭や石油より二酸化炭素を出さな…

自然エネルギーの大事な友達

太陽光発電や風力発電など自然エネルギーは出力が小さく、不安定なのが欠点。そのため、発生した電気を貯めておく蓄電池をつけ安定させる必要がある。これにぴったりなのがNAS(ナトリウム・硫黄)電池。これを開発したのは日本ガイシという企業だ。日本…

古い知識のままに

時事通信社は2月22日、近畿2府4県で実施した「くらしと環境に関する世論調査」の結果をまとめた。それによると、69.6%が地球温暖化問題は10年後に「現状より深刻になる」と回答した。有効な温暖化防止策(複数回答)としては、太陽光・風力発電…

知事対談と原子力

新聞報道によれば、福井県の西川一誠知事と大阪府の橋下徹知事は2月22日、福井県敦賀市で対談した。福井経済同友会の例会のイベントとして両知事の特別対談が実現という。「これからの地域連携」と題し、福井県と関西の連携の在り方を探った。同友会会員…

太陽電池の可能性

政府は昨年7月、「新材料・新構造を利用し、2030年以降に発電効率40%以上で1キロワット時あたりの発電コストが(原子力発電並みの)7円の太陽電池」を実現する方針を決めた。これに対応するように、さまざまな取組みが大学やメーカーの研究所で行…

温暖化ガスの可視化

温暖化ガスは目に見えないので、その抑制はなかなか進まないし、努力の結果が判るまで時間が掛かりすぎる。日本IBMは企業から排出される二酸化炭素の量を可視化するサービスを開発する。グリーン・シグマ・コンサルティングサービスという名前のこの新規…

原子力の議論

自然エネルギーだけで生活すればよい。そうかも知れないが、人々が容易に消費レベルを下げるとは思えず、自然エネルギーなどの効率や普及が急に達成されるとは思えない。二酸化炭素排出権を買うのも邪道だ。先進国は安全がある程度実証されている型の原発で…

アメリカの原子力発電

アメリカは1990年以降、原発を8基止めているが、全体の発電量は稼働率の向上と出力アップにより増え続けている。それと同時に増加しているのが、アメリカ国民の原子力支持率。1980年代には賛否が拮抗していたが、1990年代には好調な稼働率を背…

高浜のソーラー

先週、関西電力の高浜原子力発電所を訪問する機会があった。ビジターセンターの前にはソーラーパネルが2枚設置されていた。2枚で72平方メートル。定格出力は10キロワット。実際の出力は昼間でも5.3キロワット程度。朝夕は1キロワット前後しか出て…

風力発電はどこまで伸びるか

風力発電所は期待の自然エネルギーとして世界中で設置が進められている。高性能化や量産によりその発電コストも徐々に下がっており、火力発電所に近づこうとしている。風力発電所は効率を考えると年間を通して風の吹く場所を選んで建設されるが、開発が進ん…

ものづくり日本の栄光

しばらく原発モラトリアムが続いていたヨーロッパで久しぶりの原発建設。フランスのアレバ社が請負ったEPR(ヨーロッパ型加圧水型原子炉)第1号基であるフィンランドのオルオキト原子力発電所5号機。出力は160万キロワットと世界最大級。今年はじめ…

生活の豊かさと開発

人が自然の中に人工物を作り、人口を増やして、その生活を豊かにしていくことが開発だ。しかし、この「豊かにする」がくせもの。自然を破壊しすぎて人工物ばかりになれば豊かさも感じなくなる。人は現代社会の強いストレスを自然で癒しているからだ。家を建…

日本版グリーン・ニューディール

公明党の太田代表は環境・エネルギー分野について、3年間で10兆円規模の投資を行い、今後5年間で市場規模を100兆円、雇用者数を200万人に拡大するよう環境大臣に要望した。その日本版グリーン・ニューディール構想として電気自動車やプラグイン・…

見える化で省エネを

屋根に太陽電池をつけた家庭では、家族全員が電池の発電量や電力会社への売電量の表示を気にするようになり省エネにも熱心になる。最近、ドイツでは電力会社が電力消費の状況を示す新型のメーターを各家庭に無料で取り付けはじめた。前年との比較や電力を多…

特別に恵まれた国

日本は石油などの鉱物資源こそないがあらゆる面で特別に恵まれた国だ。温暖な気候、豊かな水、水産資源など。地球環境の中で大切な森林も実は世界の陸地の6分の1にしかないのだが、日本の国土の70パーセントは依然として森林になっていて先進国ではダン…

電力間格差

日本には北は北海道から南は沖縄まで大きな電力会社が10社ある。各電力会社のCO2排出係数、即ち電気一単位を作るのにどのくらいの二酸化炭素を出しているかは電力会社によって差がある。最も二酸化炭素の排出量が少ないのが関西電力で最も多いのが沖縄…

緑のアラビア半島

「あんな所に摩天楼なんて建設してどうするんだ。リゾートとか金融の中心だとか、なりっこない。あれは金にあかして動力で水を引き、植林をしてスプリンクラーで生かし環境をつくっているのだから」と中東の石油成金国家の発展ぶりに、先進国の人々は嫉妬ま…

原子力発電所の稼働率

今年1月の全国の原発の稼働率が67.2パーセントであることを原子力安全・保安院が発表した。BWRは柏崎刈羽原発の全号機停止もあって51.3パーセントと相変わらず低調だが、PWRはなんと91.7パーセントで、世界トップクラスの韓国、アメリカ…

エネルギー問題の恐さ

1月24日付けの日経新聞によれぱ、ブルガリア議会がチェルノブイル事故の後、2006年から停止していた旧ソ連製のコズロデュイ原発の運転再開を決議したという。危険なチェルノブイリ型原発の停止を条件としてブルガリアのEU加盟を認めていた周辺諸国…

欲望の制御

誰もが自分の欲望を満たすために一生懸命だ。一キロを得るのに何トンもの飼料が必要な美味しい肉を先進国の富裕層が食べれば、途上国の貧困層は生きるための最低限の食糧も手に入らなくなる。強者が弱者の食物までを奪うのが現実の世。 だからと言って、自己…

アメリカが有利な点

スリーマイル島の事故以降、原発建設を止めたためにアメリカには原発の建設技術がなく日本かフランスから輸入するしかない。しかし、今、アメリカには原発建設のための良い条件が揃っている。特に原発建設候補地が日本や台湾と違って地震が少なく厳しい地震…

温暖化の脅威

熱帯魚「カクレクマノミ」といわれてもピンとこないが、映画「ファインディング・ニモ」の主人公だといえばわかりやすい。このクマノミの稚魚が、二酸化炭素の濃度上昇によって酸性化が進んだ海中では、その嗅覚に異常を来たして臭いが嗅ぎ分けられなくなる…

グリーン・ニューディール

オバマ大統領はその温暖化対策を雇用につなげようとしている。自然エネルギーは従来の化石燃料や原子力に比べコストが数倍高いので、これを増やそうとすれば多額の予算が必要。開発にもまだまだ金が掛かる。もちろんイラクの戦費に比べれば使い方としてはる…

電気の預金

太陽光発電の設備投資回収が23年で出来るとセキスイハイムのHPで知った。耐用年数30年、初期投資200万円、メンテナンス費用30万円だという。屋根にこれを付けると230万円ほどの投資になるが、毎年電気代が10万円浮いて、23年で元が取れて…

韓国の意欲

韓国は今年、「国家長期エネルギー計画」で2022年までに現在34パーセントである電力に占める原発の比率を48パーセントまで拡大することを決めた。韓国ではそれまでに年率2.1パーセントで電力需要が伸びていくと想定。このため、12基の原発、7…

東国原知事と原発

1992年、九州電力は宮崎県串間町に原発立地することを断念。それから20年近くたった。既に玄海発電所の敷地は手狭となり、川内発電所はあと1基増設する敷地しか残されてない。最近、九州電力の新原発建設計画を聞いて、東国原知事は次のように語った…

おかしな論調

朝日新聞の「政策ウォッチ」欄に「原子力機構の低炭素貢献策、夢にしか聞こえぬ」2008.11.7(佐々木英輔記)と題して、同機構の原子力増強による90パーセントの二酸化炭素削減提案をあまりにも楽観的とこきおろしている。また、核融合も今世紀は実用化が難…