2011-01-01から1ヶ月間の記事一覧

インフラ輸出

途上国に対するインフラの輸出が話題になっている。インフラとは上下水道、火力発電所や原発、送電線、淡水化設備、新幹線などだ。インフラ輸出には機器だけでなく、土木工事も含めた設置工事が伴う。 試運転を経て途上国に引き渡されるがそれだけではない。…

庭園の島

幕末から明治に来訪した外国人から日本は「庭園の島」と言われたことがある。私は二十一世紀に再び日本は庭園の島になるように願っているが、そのためには農業政策を都市政策の目的を「庭園の島」にする必要がある。 田畑、里山、河川、公園、住宅の庭につい…

検疫の強化を

韓国の口蹄疫が深刻だ。こうなると宮崎県の畜産農家でなくても気が気ではない。福島県では野鳥に強毒性インフルエンザが確認されて養鶏業者は鳥インフルエンザも心配している。 それでも鳥に近づいて餌をやる人もいるし、ペットや観葉植物などの違法持込も心…

専業と兼業

現在、自分の家で食べるためだけに米を作ってる兼業農家は相当の数になる。家で消費しきれない米を農協に出している農家も含めればその数はさらに多くなる。その担い手は平均年齢65才。あと数年すれば脱落する農家が半分以上だ。 若い人たちが跡を継いで米…

岩絵の具

京都で日本画につかう岩絵の具づくりをしている石田憲弘氏は何故岩絵の具作りの際に自然素材にこだわるのかについて。「天然の絵具はお互いの色を引き立たせますが、合成した派手な色はお互いに喧嘩してしまう。 色数が豊かになったからといって。画が豊かな…

大雪と地方の沈下

豪雪地帯では高齢者の家の屋根の雪降ろしボランティアの活躍がニュースになる。地方では公共事業の縮小から土建業が減って、重機やそれを扱える人がいなくなっている。 従来、市町村が予算さえあれば、除雪は土建業者に任せておけばよかったが、今や深刻な事…

原発の地域への寄与

雇用やインフラに対する原子力発電所の地域への寄与は今後とも長期的安定が見込まれる。普通の工場であれば、景気や時代の変化に大きく影響を受け、減産の必要から規模を縮小し、場合によっては工場の閉鎖、移転といった可能性もある。 これに対し原子力発電…

避地手当を

都会育ちで老後は田舎暮しと願っている人は多いが、実現するのはなかなか難しいこと。田舎は車がなければ生活が出来ない。いくら自給自足とがんばってみても肉や魚はスーパーに行かなければ手に入らない。まして病気にでもなればお手上げだ。 そんな中で生ま…

粘り強さの評価

世界で初めてイトカワから微粒子を持ち帰ったはやぶさは一躍世間の注目を浴びた。マスコミは連日のように粘り強さの勝利と賞賛、絶賛状態だが、以前に行方不明になったときの記事を見るとさんざんだった。 マスコミはうまく行ったとなると手のひらを返すよう…

インフラの維持管理

原子力発電所立地地域には電源三法交付金などによる豊かな財政で、発電所建設段階からインフラの整備が進められてきた。道路、上下水道、教育施設、文化施設、スポーツ・リクレーション施設など地方としては高水準のものが造られてきた。 これらの維持管理費…

3割バッター

クリーンアップを打つのであれば3割が欲しい。日本の原発が発電電力量に占める割合はある時から3割と言われてきた。確かに1995年には34パーセント、2000年も34パーセントであった。 ところが2005年からは31パーセント、2008年には2…

ここは農村か

原発立地町の将来計画が配られてきた。基本理念の第一が「保健・医療・福祉の連携を強化するとともに支援体制の充実を図る」。第二が「地域の歴史・文化を学習し、地域社会を維持・活性化するための学習の機会を創る」。 第三に「自然環境や農村風景の保全に…

立地地域の優位

これから人口が地方から大都市に移動し大都市は巨大な電力需要源であり続ける。大都市での原子力発電所建設は技術的には可能でも非現実的であり大都市が必要とする大量の電力は発電所立地地域でしか供給出来ない。 廃止措置はまさにその場でやるしかなく、増…

指標が必要

原発が安全かについては賛否があるところ。役所もマスコミも材料を示さないので、一般の人は判断しようがなく、安全だとは言い切れないでいる。 原発は国内に50数基、世界には500基以上もあるから、その中で日本の原発の安全度はどのくらいなのか、自分…

原発と雇用

これから地方は確実に縮んで行く。原発立地地域は生き残る条件を最も備えている。電力需要は人口減少に対してそれほど落ちない。生活や生産での電化が進み、電気自動車の普及による深夜電力需要増加も見込める。地球環境問題によって化石燃料はコスト的に徐…

何故原発建設が進まないのか

原発建設が国の計画通りに進んでいない。これには各電力のお家の事情があるはず。わかりやすいのは中部電力。浜岡1号、2号を廃炉にし6号機建設に踏み切ったが浜岡でこれ以上の建設は難しい。といって他に候補地は見つかっていない。 東京電力は東通1号機…

フランスの余裕

EUではギリシャ、スペインなど次々と財政破綻する国が現われ、ドイツやフランスが必至にこれを支えるという構図になっている。 優秀で勤勉な国民のドイツが外貨を稼ぎ優等生なのはわかるが、フランスも無資源国にもかかわらず、その地位を保っている。その…

国力の差

国力の差としては軍事力、人口、国内総生産などがある。だが、エネルギー源に何を使用しているかによって国力が決まる時代が来る。 イギリスは石炭をアメリカは石油を大量に使うことで世界最強の国になり、その覇権を謳歌した。 今、BRICSと呼ばれる新…

紆余曲折する原子力開発

かつて北京五輪の1年前に同地を訪問した際、地下鉄工事や道路建設が最盛期を迎えており市内は各所で掘り返されていた。 どうしてこんなことが可能なのかと聞いたところ、「北京では市長がここに道路を通すと決めれば、その通り実行出来る。問題はない」との…

日本の資源ビジネス

資源小国だと自ら認めていた日本。あふれる人口だけが資源であり、懸命に働かなくては食糧も資源も輸入出来ないと信じ込んでいた。世界的な水不足で一躍水ビジネスが注目を浴びている。 一リットルのペットボトルの水が一リットルの石油より値段が高い時代。…

学生の関心

原子力産業協会主催の「原子力産業セミナー」が昨年末に開催された。年々参加する学生が増え今回は1900人、東京だけでなく関西でも開かれるようになった。 原子力関係の合同企業説明会の盛況は就職戦線の厳しさを反映したものだが、原子力に関する国民の…

原子力に対する認識

一般の人と原子力の関係者で一番の差があるのが、原子力エネルギーのパワーについての認識だ。核分裂の際に放出されるエネルギーは、同じ1 グラムの質量から得られるエネルギー量として比較すると、石油や石炭の燃焼で得られる化学反応のおよそ300万倍に…

文明の衝突

ハンチントンが描きだした「文明の衝突」、ダイヤモンドが指摘した「銃・病原菌・鉄」による人種や国の興亡。この争いの主導権を握り世界を制覇するためのポイントは原子力だ。 原子力は核爆弾だけでなく生産や防衛、そして多くの人口を養うためのエネルギー…

歴史とエネルギー

歴史を科学的に説明しようとする試みがなされている。考古学、環境考古学、気象、天文学、言語学、遺伝子研究などにより、国や地域の興亡についてその原因を客観的に数値で表すことで説得力を持つ人類の歴史を描き、その成果を政策や将来予測に使うことも狙…

競争と独占

かつてIAEAで日本の原子力の保守体制に関するプレゼンテーションをしたときに、「何故日本の電力会社は事故の隠蔽やデータの改竄が多いのか。どうやったら防げるのか」という質問を受けたことがある。 ちょうど電力会社の不祥事が続いて発電所の多くが停…

何かおかしい

先日近くの山里に行ったら風力発電のタワーが尾根伝いに並んでいる。そこから延々数十キロの送電ケーブルを山道脇に地下埋設している。 景観保護のために電柱を建てないで地下埋設にしたというが、電柱配線と地下埋設では費用は桁違いだ。 綺麗な稜線に目障…

原発を特別視する国民

大地震による柏崎刈羽原発の変圧器火災のときもそうだが、原発で火災があると大騒ぎされる。労働災害や復水器の細管リークについても同じ。 いままで原子力は特殊、特別と強調しすぎたのかもしれない。設備的には火力発電所と基本的に同じだという説明が不足…

どこかで聞いた話

「日本の林業は安い輸入材に押されてシェアを失い、手入れをするにも人件費が高く、森林は荒れるにまかせるようになってしまった」これと似たようなことが農業で起きようとしている。 日本がTPPに参加すれば、「日本の農業は安い輸入米に押されてシェアを…