2008-11-01から1ヶ月間の記事一覧

過剰を正当化する

ひところ、過剰包装が問題になったが、今でもどう見ても資源の浪費、過剰なサービス、過剰な品質がなくならない。どんなに過剰であってもそれは経済活動では「需要」という数字に置き換えられてしまう。 そして需要があるところに何の疑問もなく需要が完全に…

何が「環境」にやさしいのか

「省エネ」、「環境にやさしい」は今やあらゆる製品、あらゆる企業の販促宣伝、イメージアップの道具と化してしている。かつての「地域の発展に貢献しています」や「貧しい国々を支援しています」と同じように。吾も吾もと社会的免罪符を求めて狂想曲を奏で…

混乱と困惑

2008.11.25付けで朝日新聞は[政権選択 日本の争点]と題して問答形式で特集記事を書いているが、その中で温暖化のために原子力発電を増やすことについて「短期的にはそうかもしれない。でも、放射性廃棄物を残す原発が持続可能と言えるかな。太陽…

タブー

タブー(Taboo)は、ポリネシア語が語源で未開社会や古代の社会で「やってはいけないこと」という意味。日本には改憲タブーや軍事タブー、人権タブーなど多くのタブーがある。ジャニーズ事務所タブーはマスコミが圧倒的人気のジャニーズ事務所所属タレントの…

原発の新検査制度と電力会社

原発の検査制度が大きく変更されようとしている。従来、役所が決めた項目について検査が行われていたが、今後は電力会社は何時、どのようにメンテナンスを行うかについて自ら保全計画を作成し、これにしたがって自主的に取り組まなければならない。 その計画…

緑と清流を

中央線に乗り高尾を目指すと日野駅の手前で川を渡る。その河原に大きな看板があり、「緑と清流を 日野市」と書いてある。緑と清流を奪ったのは誰なのか。ディベロッパーが木を切り、宅地開発をしてマンションや一戸建てをどんどん建てた。その許可は市が与え…

まだ本気とは思えない

温暖化対策のジレンマは生活を豊かにしたり、現状レベルを維持するためにはエネルギーが必要であり、それは炭酸ガスの排出を伴うということだ。先進国が今の生活レベルを半分に下げたり、途上国、新興国に経済成長を抑制しろというのは無理な話だ。だからエ…

人々の認識

原産協会がネットで行ったアンケート結果(2235人から回答)によれば、今後10年に期待する電力供給源について、全国で高い順に、①太陽光86% ②風力55% ③水力32パーセント ④原子力27パーセント ⑤バイオマス26パーセント ⑥天然ガス19パーセ…

2030年問題

数年前コンピュータの2000年問題があり話題になった。昨年は団塊世代が定年を迎え大量退職する2007年問題。来年は派遣が禁止になり企業が人件費で倒産する2009年問題。 ちょっと先になるが2030年問題というのもある。その頃になると今動いて…

流出した放射能

中越沖地震で柏崎刈羽原子力発電所から放射能が流出した事実は大きく報道されたが、この流出量について、国民はどれほど的確に理解しているのだろうか。 流出したのは95000ベクレルの放射性物質。これがどの程度のものか。普通、海の水には自然放射能と…

おかしな論調

朝日新聞は「政策ウォッチ」欄で「原子力機構の低炭素貢献策、夢にしか聞こえぬ」(佐々木英輔記2008.11.7)と題し、同機構の原子力増強による90パーセントの二酸化炭素削減提案をあまりにも楽観的とこきおろしている。また、核融合も今世紀は実用化が難し…

しばらくは天然ガスと原子力で

環境省より日本の2007年度の温室効果ガス排出量について速報値が発表になった。二酸化炭素に換算して、トータル13.7億トン。残念ながら2006年度よりまた増加してしまった。 内訳は産業が4,8億トン、運輸2.5億トン、オフィス・店舗が2.3…

運輸は鉄道で

日本のエネルギー消費の4分の1は運輸部門。これにともなってその分、二酸化炭素も排出される。鉄道はエネルギーの消費が一番少なく、同じ荷物を運ぶ場合、鉄道を1とすると船は3.5、自動車はなんと14。長距離貨物は鉄道で運び、旅行は駅からレンタカー…

皇太子さまEVに試乗

新聞によると先月末、皇太子さまは横浜市にある東京電力の技術開発研究所を訪れ、地球温暖化防止への取組みを視察された。当日は同社が実証試験を進める電気自動車(三菱自動車製のアイ・ミーブ)に試乗されたとある。 明治天皇は率先して和服から洋服に切り…

ロシアに怯えるEU

EU27ヶ国が使っているエネルギーの37パーセントが石油、24パーセントが天然ガス。その石油の32パーセントと天然ガスの40パーセントをロシアから買っている。 だからロシアにパイプラインを閉められるとEU各国は間違いなくパニックになる。今や…

海水中の資源

日本は海に囲まれていることで、外敵から侵略されず、豊富な漁獲でたんぱく質も得てきた。資源争奪戦の起きる21世紀はこの海からの資源で日本が救われる。海底油田やメタンハイドレートあるいはマンガン団塊の他に、海水中には豊富な資源が存在している。 …

福田康夫首相の功績

短命であった福田内閣は最後は政権を投げ出したとマスメディアや野党から批判されたが、原子力関係者にとっては印象に残る首相であった。というのは歴代の首相としてはじめて原産協会の年次大会に出席し、「原子力は温暖化対策の切り札」と発言したことをj…

石炭が増えている現実

日本では電力の4分の1が石炭、同じく4分の1が天然ガスで発電されている。石油は石油ショック以来削減し続けたので、今では1割もない。でも、二酸化炭素排出では最悪なのが石炭。テレビでも二酸化炭素の話にはもくもくと煙を出している煙突を写すことが…

高校生の出した答え

原子力の日記念第40回高校生論文の入選作を読んで驚いた。兵庫県の三木学園の山城はるなさんの論文には、「金と引き換えの放射能はいらない」との東洋町民の反対の声に対し、今足りないものは、「信頼」と「正しい知識」であるとしている。「放射性廃棄物…

地球温暖化とマスメディアの責任

地球温暖化問題は今、マスメディアを席巻している。連日、NHKも民放も地球温暖化をテーマに番組を流さない日はない。だが、内容はもう飽き飽きした。旱魃や洪水や竜巻それに白熊の放浪の旅。大変だと騒いでいるだけ。もうどんなことをしても巨船が惰性で…

第三のエネルギー資源

化石燃料の消費が増大し、その埋蔵量が少なくなるにつれ、資源大国であるサウジアラビア、ロシア、オーストラリアなどのプレゼンスが大きくなっている。世界各国が原子力ルネッサンスと呼ばれるほど原発の増設を指向する中、ウランを埋蔵するカザフスタンな…