第三のエネルギー資源

 化石燃料の消費が増大し、その埋蔵量が少なくなるにつれ、資源大国であるサウジアラビア、ロシア、オーストラリアなどのプレゼンスが大きくなっている。世界各国が原子力ルネッサンスと呼ばれるほど原発の増設を指向する中、ウランを埋蔵するカザフスタンなどの国も発言力を増している。

 しかし、日本には第三のエネルギー資源がある。それはエネルギーを作り出す技術とエネルギーを効率良く使う技術だ。中国の火力発電所に比べ日本の火力発電所は同じ量の電気を作るのに、石炭が半分で済む。これは大きな石炭鉱脈を有しているのと変らない。また、エコキュートによる温水供給など省エネ型の家電を普及させていることや新幹線を全国に張り巡らせていることは同じく大きな油田を持っているのと同じだ。

 日本は原発の使用済燃料をたくさん貯蔵しているが、これを将来プルサーマル高速増殖炉で使えば、莫大なエネルギーを得ることが出来る。これも技術だ。日本はこの第三のエネルギー資源をますます開発して、地球温暖化対策にも貢献することが出来る。