2009-03-01から1ヶ月間の記事一覧

人間と森林

森林の効用を挙げれば数え切れない。二酸化炭素を吸収し、酸素を出す。雨水を貯める。建築に必要な木材を提供する。エネルギー源になる。海に養分を与える。風を防ぎ、山崩れや洪水を防ぐ。温度上昇を和らげる。落ち葉で土地を肥えさせる。木の実やきのこな…

張子の虎

中越沖地震のとき、新潟県が柏崎刈羽原発の敷地外9ヶ所に設置していた放射線計測機器は正常に作動し、数値の動きに変化はなかった。しかし、県はそれをすぐに公表することなく判断を国に求めた。設備があっても技術的な判断を出来る能力がないという体制だ…

都市開発の不安

最近、日本人は日本が自然災害の多い国だということを忘れて超高層ビルを次々に建設し、地下街を広げている。大地震はある周期で起きている。耐震、免震技術を尽くした超高層ビルでも大震災があった場合、ビルそのものは倒壊しなくても、電気や水のライフラ…

生垣

わが町では道路に面したところを生垣にした場合に補助金が出る。コンクリートや石積みの塀を生垣に直しても適用される。生垣は風通しもよいし、生活に潤いを与え通行する人にも好印象だ。刈り込みや害虫駆除など手間もかかるが、花の咲く木であればさらに季…

人類の特徴を活かす

人類は頭脳が発達しているのが特徴と言われているが、私が考えるに人類の特徴は「すごく臆病なこと」と「すごく大胆な行動をすること」だ。きっと体力や運動能力では他の動物にとても適わないひ弱な身体を持っているからだろう。このために、なんとか野獣に…

国の責任という言い方

原発の耐震性に問題があると訴えた住民が逆転敗訴した。石川県にある北陸電力の志賀原発の耐震性に問題はないと名古屋高裁金沢支部が運転差し止めを命じた一審判決を取り消した。新聞各紙は一斉にこれを報じたが、「混乱を招いた原因はほかならぬ国の怠慢に…

景気の良い業界

どこを見ても不況一色の経済界で、景気の良い話が聞こえてくる。2007年度の統計によると電力会社の原発関係の発注が前年度より約1割増加。メーカーなど業界の受注残高が2割増加。民間の原子力関係の従事者数も3.2パーセント増加した。国内の2基の…

滑稽なもの

日本テレビの社長退陣には何故一流のマスメディアがあんな嘘の情報にみすみす騙されたのかという疑問が残る。視聴率至上主義をやった結果だが、航空自衛隊の田母神幕僚長の発言に対する多くの世論支持、朝青龍の復活劇など最近のマスメディアの狼狽ぶりは滑…

風評被害

風評被害といえば原発事故。トップニュースで伝えられた放射能漏れが、実際にはラドン温泉のお湯よりはるかに微弱なものであっても、後には風評被害に苦しむ地元観光業界が残される。 元はといえば税金である給付金で、何か消費しなければならないと言われて…

プレゼント

京セラの名誉会長が途上国に太陽電池などを寄贈した。その中味は太陽電池パネル、蓄電池、衛星放送受信が可能なテレビがセットになっていて、寄贈された側はその日から夜もテレビ番組が見られる。セットにしたことが素晴らしい。 携帯電話も送受信の基地局と…

処分場問題その後

楢葉町の町長が高レベル放射性廃棄物処分場問題に触れたことについて、さまざまな波紋が広がっている。地方紙の福島民友が3月18日付の社説で、佐藤知事が「一切考えてない」としたことに対して、プルサーマル議論再開と処分場誘致とは別問題であり、これ…

首都圏と温暖化

東京電力が排出する二酸化炭素は日本の1割に当たる。たった一社の出す二酸化炭素としてはものすごい量だ。東京電力は日本の人口の四分の1が住む関東地方一都六県へ電力を供給している世界最大の電力会社だが、その電力の供給源は関東地方だけではない。原…

節電の日

日本にいると停電を経験することがほとんどない。断水や都市ガスが出なくなることもめったにない。エネルギー資源はほとんど持たない国がその供給は完璧だ。その完璧さで国民はエネルギー問題に関心が行かなくなっている。食糧にしてもスーパーにはあふれる…

知事の発言

楢葉町は東電の福島第二原発のある町。そこの町長が、「高レベル放射性廃棄物処分場の問題をすべて他県任せにするのはいかがなものか。原発との共生を考える上で、地元の分は地元で処分をということであれば、住民の理解を得て受け入れも考えなければいけな…

風評被害

中越沖地震で停止した柏崎刈羽原発の運転再開が近い。あの地震で放射性物質が管理区域から非管理区域に出て、それが海まで達してしまったことが報じられ、変圧器の火災の映像とともに地元住民に大きな反響を呼んだ。 当時、発電所長「環境にはまったく問題の…

薪ストーブ

昨年あたりから自然ブーム、エコブームの影響で、薪ストーブ人気が高まっている。価格はピンからキリだが、本格的なものは数10万円、煙突工事なども含めると100万円くらいかかる。薪もたくさん用意しなくてはならず、これを買うとなると1日当たり千円…

想定外

柏崎刈羽原発では、地震の揺れはほぼすべての機器で想定地を超えた。しかし、重要機器はほとんどといってよいくらい壊れなかった。この点を安全余裕があったということで済ませてはいけない。専門家に言わせると、実際にはまだ相当力を掛けないと機器は損傷…

インドの話

インドは1974年に核実験をして以来、原子力平和利用の面では国際的にボイコットをされてきた。昨年、インドはようやくアメリカから原発建設に関して協力が得られるよう協定を結んだが、その裏には急激な経済成長による深刻な電力不足がある。現在、イン…

裁判官の能力

食品安全、耐震偽装、遺伝子操作など科学技術が絡んだ訴訟が頻発している。原発訴訟などでは大地震と断層のメカニズムが問題になっている。警察の科学捜査もDNA鑑定とかスプリングエイトによる薬物の同定などに突き進んでいる。 裁判官はすべてのことに対…

目白押しの太陽光発電プラント建設計画

日本では東京電力が山梨県甲府市のニュータウン造成地に1万キロワットの大規模太陽光発電所を建設し2011年度に運転開始を予定している。東京電力はこれ以外に神奈川県川崎市に2ヶ所、計2万キロワットの太陽光発電所の建設計画も持っている。日本の9…

地震と原発

世界最大の原発である柏崎刈羽原発が中越沖地震で停止したの機に大地震と原発の安全性が急にクローズアップされている。原発の日本の原子力発電導入時、耐震問題が最も大きな課題であるとの認識があり、日本が最初にイギリスから輸入した東海発電所は炉心の…

東芝とワーゲン

先頃、東芝とドイツのフォルクスワーゲンは電気自動車の開発で提携することを決めた。小型電気自動車の電気駆動システム、とともに高エネルギー密度のバッテリーシステムの開発を共同で行う。東芝は昨年末に新潟県柏崎市をリチウムイオン電池の製造工場建設…

省エネニッポン

国道を車で走っていると、全体のスピードが突然落ちる。あれっと思っているとたいがい、横道から年寄りの乗ったマイペースの軽トラックが車列に加わったことが多い。日本では農家のおじさん、おばさんは田んぼに行くにも、農協に出荷に行くのも、町に買い物…

巨大マシーン

人は地球から離れては生きていけない。人が住んでいる建物は大地から立っていて、その大地は地球上の島や大陸。すべてを支えている巨大な地球は秒速500メートルで回転しながら、太陽の周りを秒速30キロメートルの速さで回っている。こんな凄いマシーン…

江戸の買いかぶり

エコブームに乗って江戸のリサイクル社会を賞賛する意見が溢れている。江戸時代は封建社会。言論の自由、移動の自由はなく、職業の自由もなかった。拷問や打ち首などの刑罰、飢饉、天災による大量死もあった。着るものにしても浮世絵を見ると職人は冬でもせ…

地熱発電の現状

世界の地熱発電設備は全部で900万キロワット。これは大型原発9基分の出力にあたる。1位はアメリカでシェアは約3割。以下フィリッピン、メキシコ、イタリア、インドネシアと続き、日本は6位。ニュージーランドが7位。 日本にある地熱発電所は20ヶ所…

派遣の失敗と多層構造

製造業の派遣社員の問題として、「改善活動の停滞」をインタビューを受けた経営者が挙げていた。一方、派遣労働者も単純作業ばかりで技術や熟練とは縁のない仕事ぶりを反省していた。原発の建設やメンテナンスは派遣ではないが、多層構造の請負制であり、末…

恐い話

アクション映画で、主人公が部屋に閉じ込められ、そこに水が浸入して徐々に水位が上昇してもう天井まであと何センチかに迫るというシーンがある。この真綿で首を絞められると表現したくなるような絶対絶命の状況が温暖化の現実だ。温暖化の危険性に気づいた…

干ばつ地帯に適した産業

干ばつに苦しむ地域が世界中にあるが、そこは太陽熱発電や太陽光発電に向いている土地。アメリカでは砂漠に近い都市もある。その不毛の大地に巨大な装置を建設し、そこで出来た電力を都市に供給することが出来る。そのための技術的課題は電力の輸送だ。 日本…

矛盾

オバマはブッシュと違い、温暖化防止を支持している。不況克服も兼ねてグリーンニューディール政策を発表。一方で議会での大統領としての初の所信表明演説でアメリカンドリームを賞賛した。オバマの言うアメリカンドリームが精神的なものに限定されるわけで…