都市開発の不安

 最近、日本人は日本が自然災害の多い国だということを忘れて超高層ビルを次々に建設し、地下街を広げている。大地震はある周期で起きている。耐震、免震技術を尽くした超高層ビルでも大震災があった場合、ビルそのものは倒壊しなくても、電気や水のライフラインは確保されるとは限らない。

 ビルを一歩出れば、電柱も水道管もガス管も免震には出来ていない。あの超高層でエレベータが動かず、水が出なかったら地上にいるより生活は危険だ。集中豪雨による地下街や地下鉄の浸水の恐ろしさについても学者はさかにに警告している。

 日本ではビルは消防車の届く4、5階建て。中心地でもせいぜい9階止まりが適当ではないか。地下街はこれ以上増やさない方が良い。規制緩和による経済活性化が果てしなく適応されて、安全がおろそかになれば、結局多くの人命を失い、大きな経済的後退を余儀なくされる。