2010-07-01から1ヶ月間の記事一覧

被害からの反省

集中豪雨や地震など自然災害による損害額は必ず報道されるが、これを防ぐためにあらかじめ対策を講じた場合はいくら掛かったのかについては報道されたのを見たことがない。 公立学校の校舎の耐震補強はまだ5割程度にとどまっている。外航船がほとんど来ない…

気配

夏真っ盛り。連日の猛暑はまだしばらく続くという。山に行ってよく観察すれば夏の盛りには既に秋の気配が忍び込んでいる。 平地でも動物や昆虫それに植物は季節の変化に敏感なので、彼等をよく観察すると色や鳴き声の微妙な変化が見てとれる。 床の間の掛け…

マイプラント意識

発電所などで働く人々がその発電所(プラント)に対する愛情、愛着を持つことを業界用語でマイプラント意識と言う。マイプラント意識を高めておくことは発電所を安全で安定的に運用するためには大事なこと。 長年同じプラントで働くことにより担当している者…

乾杯の音頭

日本土木工業協会という団体の発行する月刊誌に次のような記事があった。「各支部の懇親パーティーで、乾杯の音頭を取った中村会長が必ず口にしたのは『土木に乾杯』というフレーズ。そこには、建設業界が社会資本整備を通じて日本の発展を支えてきたという…

国内向け産業

政府が先頭に立って原発を東南アジアなど海外に売り込もうとしているが、先行きは不透明だ。原発建設計画を持つ途上国は多いが、フランス、ロシア、韓国など日本の競争相手はたくさんいる。運転経験は電力会社が持っているので途上国への売り込みには電力会…

真夏日と電気自動車

真夏日にはカーエアコンを動かしてもなかなか車内の温度が下がらない。冬でも運転しているとボンネットが熱くなるのだから、ガソリンエンジンは相当の熱を発生している。これに強い日差しが加わるのだから、カーエアコンの負荷は大変なものだ。 ラジエーター…

カナカナ

陽が傾くとともにカナカナ(ひぐらしセミ)が鳴きはじめ、その数も増えていつ終わるともなく鳴き続ける。杉田久女の「谺して山ほととぎすほしいまま」の句のほととぎすのようにカナカナの鳴き声も傍若無人だ。あたりが暗くなり天に月が昇ってしまうといつの…

リサイクル技術

民主党は少ない財源でいかに将来のために、あるいは雇用を生み出すために重点的な予算配分をするかを求められている。その候補の一つがリサイクル技術の開発だ。 日本はすでに人口が減少しはじめており、住宅も道路も上下水道も一応は不足していない。これか…

温暖化と屋形船

両国の花火は江戸の版画家広重が描いているように屋形船から見るのが粋。今でも東京湾の河口にはたくさんの屋形船の船宿がある。最近では豪華屋形船も出現して外国人観光客や若い人にも人気だ。 浜松町の駅の近くにも何軒かの船宿があるが、埋め立てで海は遠…

草取り

風が吹けば桶屋が儲かるというのは落語だが、風は間違いなく草の種を飛ばしてくる。雨でも降ればこれが発芽し一週間くらいで花まで咲かせるという生命力の強さ。雑草のようにという表現がぴったりだ。 なるべく除草剤も使いたくないし、コンクリートで固める…

日本人と暑さ

梅雨明けとともに今年も猛暑がやってきた。エアコンをつけない主義に対する家族の反感は爆発寸前。東向きの二階の寝室は朝6時を過ぎればもうジリジリと朝日が照りつける。 そんなとき、ベッドから数十センチの高さにある吹き抜け側の窓を開けておくとそこか…

生物とエネルギー

人間と他の動物との違いは「道具を使うこと」というのが定説だが、「太陽以外のエネルギーを使うこと」も正解かも知れない。人間以外の動物はもっぱら太陽エネルギーだけで生活している。化石燃料やウランなどは使わないし、風力、波力、潮力、地熱を使う動…

新発想の太陽熱発電

三菱重工が新しい太陽熱発電装置を開発した。従来太陽熱で蒸気を作ってタービン発電機を回していたが、直接高温の空気を作って回す世界初となる方式。 水を使わず空気とはコロンブスの卵だ。オーストラリアの国立研究機関と共同で2013年に小型の実証プラ…

小国の原発

日本ではスロバキアなどヨーロッパの小国のことは国名や首都も含めほとんど知られていない。スイス、フィンランド、スエーデン、リトアニアなどヨーロッパの小国がいずれも原発を効率良く運転していることはさらに知られていない。 どうして人口数百万の小国…

大型化する原発

日本の原発の平均出力は90万キロワット。初期の時代のものはほとんどが40万キロワットから80万キロワット。これに対して現在計画中の最大出力のものは150万キロワット。 古い原発を廃止して新しいものを建設する場合、大型化すれば2倍以上の出力が…

中国の原発輸出

フランス大統領、韓国大統領、ロシア大統領は東南アジアや中東に対してさかんに原発をトップセールスしている。オバマ大統領も核不拡散条約に抵触しながらもインドと原子力協定を結んで原発輸出に道を拓いた。 国内の原発建設に忙しい中国までが先ごろパキス…

無理のある連立

今回の参議院選挙の原発政策を見ると民主党は「政府のリーダーシップの下で官民一体となって、原発などを国際的に展開」一方社民党は「脱原発をめざし原子力発電からは段階的に撤退」となっており、もともと民主党と社民党はまったく異なる考えを持っていた…

手間ひま

植木の手入れはどのくらい人手をかけるかによってランクがある。一番安いのは電動バリカンでやる、次に安いのは刈り込みハサミでザクザクと枝葉を切る。 時間をかけて日当をたくさん払うのなら、植木ハサミで一枝、一葉づつ切りそろえる。最も高いのはハサミ…

巨木めぐり

屋久杉を見るツアーが人気だが、日本各地にも千年を超す巨木が数多くある。車に「巨木の本」を積んでおいて出かけた際に立ち寄るのは楽しいものだ。 ほとんどが神社の境内にある杉だが、杉以外にはケヤキ、枝垂れ桜、クスノキ、イチョウもある。どこも県の天…

芸術的ライトアップ

東京スカイツリーが出現して東京下町の景観が一変した。高層ビル群には慣れた都民もこの巨大さには度肝を抜かれている。これからは首都圏のどこからも下町がどのあたりかすぐに分かるようになる。 いやでも目に付く巨大建造物はデザインがことのほか重要。京…

文明崩壊

有史以来世界はいくつかの国や地域で文明崩壊を経験してきた。古代文明はすべて滅んでいる。その原因はエネルギーを得るための過剰な森林伐採である。 二十一世紀においてもエネルギー問題はその枯渇と温暖化により二重のリスクを拡大しつつある。もはや途上…

庭園の島

日本をガーデンアイランドと名づけた学者がいた。砂漠の国からすれば、国中が庭園ともいえる自然の豊かさがある日本。そのうえに全国にはバラ園、牡丹園、ハーブ園、チューリップ園、芝桜の里、クマガイソウの里など数限りなく存在する。 いっそのこと各地の…

電源構成の真実

コップの水が半分しかないと考えるか、まだ半分もあると考えるか。世界は今、原子力ルネッサンスと呼ばれるくらいに原発建設ラッシュとなっている。ただし、現在原発が電源構成に占める割合は世界平均で16パーセント。(日本は26パーセント)。 これを多…

遠隔メンテナンス

ITを使って遠く離れた大学病院の専門医師が地方の病院の医師の手術を指導出来る時代になった。その大学病院でも微細な装置によって身体の内部までを医師が画面で見ながら微細な手術を出来るようになっている。これを組み合わせれば近い将来、世界のどこに…

小熊笹

道路から玄関までの道端に小熊笹を植えている。何も植えないと草とりが大変なのと白樫の木の根元を少しでも野の風景らしくしたいためだ。 この笹が伸びすぎしまい対策を本で探したら笹の新芽が出てきたら芯を抜いてそれ以上高くならないようにすると良いと書…

選挙の争点

どういうわけか選挙ではエネルギー政策がなかなか争点にならない。新興国、途上国が発展を続けている今日の世界情勢を考えれば、日本が今までのようにエネルギーを確保できるとは思えない。 すでにロシアは北海道周辺、中国は東シナ海でエネルギー開発をめぐ…

もったいない

実は地球上は人類が使いきれないほどエネルギーで満ち溢れている。太陽光、風、水、地熱、気圧、潮力、波力、雷、音、振動などどれを取っても一つで人類がとても使い切れないほどのポテンシャルを持っている。禅語で言うところの「大海中で乾き死ぬ」状況だ…