2011-02-01から1ヶ月間の記事一覧

「もんじゅ」での出来事

日本の高速増殖炉「もんじゅ」はナトリウム漏れ以降、さまざまなトラブルが続いている。最近も燃料交換装置が原子炉容器内に落下したトラブルに関連してショッキングな事実が二つ判明した。 ひとつは装置を管理する燃料環境課長が「もんじゅ」のある敦賀市内…

世界遺産の残酷

世界遺産であるスペインの古都は見事なもの。イギリスやフランスやロシアの王宮を見るにつけその華麗さに驚く。それらはすべてアフリカやアメリカやアジアから収奪してきた財宝や資源、それに奴隷たちの犠牲がもとになっている。 西洋の立場から書かれた歴史…

戦いと見物人

日本では原子力開発に関して推進派と反対派の戦いがメディアを使って続けられてきた。 国民はこの戦いを外から見物していた。国民からすれば原子力はこうしたプロ集団のやることであり、国民の生活からは遊離したもの。 国民は電気というエネルギーの恩恵は…

超民主主義

ジャック・アタリはフランスの思想家でサルコジ大統領の知恵袋。彼の書いた「21世紀の歴史」には資本主義がこのままとんでもない市場経済に全世界を巻き込み、紛争がおき、その後ボランティアのように他人を愛することを生きる喜びの原点とする思想のエリ…

間違った常識

世の中には常識として信じられていることが間違っていることが多い。日本は貿易立国ではなく、貿易に依存しているのはGDPの僅か1割台だ。中東などから大量に輸入している石油代金はそのまた半分にも満たない。 地方に行っても農村、漁村と呼べる所は存在…

日本列島改造論

田中角栄の日本列島改造論により、新幹線や高速道路、それに港湾などが整備され日本国内に大動脈が通り、地方にも産業振興の機会が作られた。これによって日本は人の移動や物流面で格段に効率が良い国になった。 今、中国やブラジルといった新興国はちょうど…

これからの原子力開発

アメリカでは100基の原発がこれから寿命を迎えようとしている。日本でも40年を越えて運転をする原発がどんどん増えている。これらの原発を廃止して新たな原発を建設する、いわゆるリプレースの必要が毎年着実に高まっている。 原発の運転による使用済燃…

農業の壊滅

農協などはTPP参加問題で日本の農業が壊滅すると反対するが、野菜や花は現在でも関税がそれぞれ3パーセント、0パーセントだ。それでも野菜や花は中国を始め海外に輸出が行われている。 リンゴ、サクランボ、桃、ブドウ、イチゴなど東南アジアの富裕層に…

処分場のイメージ

各地でゴミの処分場の建設地を見つけることが難航している。ましてや放射性廃棄物処分場は国や推進機関が10年以上やっているが、まだ見通しが立たない。 原発から出る高レベル放射性廃棄物の処分場がどのようなものか一般の人にはイメージが湧かないのも原…

特別に長い鎖

どんな産業でも原材料の調達というフロントエンド、廃棄物の処分というバックエンドを持っている。自動車産業では部品の調達、それを作るための部品メーカーによる原材料の調達がフロントエンド、生産に伴うゴミの廃棄、廃車後のリサイクルや不用品の廃棄が…

インフラ輸出

先進国は原発、水道、新幹線などインフラを途上国に輸出しようとやっきになっている。途上国は先進国間の競争に乗じて有利な条件を獲得しようとする。 韓国はUAEの原発に関して土地の買収から60年にわたる運営も含めて条件を飲んで契約に漕ぎ着けたが、…

いつでもハワイ

最近流行りの外断熱、床暖房で家を建てた人が「ウチは冬でもハワイアン。夏は軽井沢の涼しさ」と言うが、そんな家に住んでいると心身はどうなるのだろうか。 無菌室で育った赤ちゃんのような状態になり、そこから出られなくなるのではないか心配だ。歳をとる…

原子力の理解

原子力はほとんどが電気として一般の人々にメリットを与えているのだが、電気が間に入ることで一般の人々が原子力のメリットを直接感じることはほとんどない。メリットを直接感じているのは積極推進派のみ。 それは国、電力会社、メーカー、研究者だ。それ以…

NIMBY対策

NIMBYとはNot in my backyardのこと(つまり賛成だが、自分の裏庭はダメと言う意味)。米軍基地や原発から出る高レベル放射性廃棄物処分場などの必要性は理解するが、それが自分の住んでいる近くに来るのはごめんだという。 全国どこも…

日本人の誤解

日本の国土はその66パーセントが森林。農地が12パーセント、宅地が5パーセント、道路や水路・河川が7パーセント、その他10パーセントだ。 これからすると、地方に行って我々が目にするものはほとんどが山林と農地だと言って良い。これに対して東京な…

燃料加工工場での被ばく

関西電力などが運転する加圧水型原発の燃料を製造している「三菱原子燃料」の茨城県東海村の工場の管理区域内で男性作業員4人が二酸化ウランの粉末をこぼして吸い込み、軽度の被ばくをした。 東海村の燃料工場というとすぐに10年前のJCOの被ばく事故を…

先進国が出来ること

これから途上国、新興国が経済発展していくと、たくさんの天然資源を消費する。先進国では既に省エネルギーや資源のリサイクルが行われているが、途上国、新興国ではこれからエネルギー消費が急速に拡大していく。 これに対応するには最新の高効率な発電技術…

東北のとある町

東北のある町の産業についての資料を見ていたらおもしろいことに気がついた。2000年現在における町の就業人口は5,154人で、全人口の約半分の人が働いている。 産業別にみると、第1次産業が9%、第2次産業が34%、第3次産業が57%と、就業者…

背後にある戦い

尖閣列島、北方領土など国際政治問題の背後にはほとんどと言ってよいほどエネルギーの争奪戦がある。南シナ海での中国とフィリッピンなどの衝突も石油資源の確保がある。 アラビア湾でのタンカー防衛や地球温暖化対策としての温暖化ガス排出権取引などもその…

原子力政策見直し

内閣府の原子力委員会が5年ぶりに原子力利用の基本方針を示す「原子力政策大綱」の見直しをスターとした。 温室効果ガスをほとんど排出しない原子力発電への期待が高まり、海外で原発商戦が活発化するなどが見直しの契機となったと思うが、これまでの5年間…

ご都合主義

原発でもゴミ処理場でも反対する人々は、大企業や国などに対して隠蔽や偽装、改竄について大組織の体質だと厳しく批判するのが常だ。また、数字などについてごまかしがあると糾弾する。 ところが、反対する人々が住民に配っているビラやインタビューに答えて…

江戸の冬

江戸時代を賛美する人が増えている。マスコミも江戸時代を環境とマッチした素晴らしい社会と持ち上げるが、実態はそんなに過ごしやすいものではなかったはずだ。 浮世絵師の歌川広重が描いた江戸や東海道の版画には、冬空にふんどしで半纏一枚の人足が籠を担…

ヒューマンエラー防止策

ヒューマンエラーによる原子力発電所のトラブルがまたまた発生している。それはこんな具合だ。この防止策を検討し実行する必要がある。適材適所が出来ているか。今の若い人たちの特性は昔の人とは違ってきている。また業務に対しての適性をもっと調査するべ…

想像してみるがいい

原子力反対派はエネルギー問題や環境問題に関する対案を持たないで反対を叫んでいるものが多い。彼らの合言葉は自然エネルギーだ。近年、日本も夏は異常に暑く、冬は雪が多くとても寒くなった。 この状態で自然エネルギーを主に使って生活すればどのようなこ…

枕詞

原子力反対派に言わせれば、原子力を推進したがっているのは国、電力会社、それに原子力の学者だけだ。国民は望んでいないと主張する。だが、国が行うアンケート調査結果によれば原子力推進の国民は過半数を超えている。 国民が選んだ国会議員たちは国の原子…