世界遺産の残酷

 世界遺産であるスペインの古都は見事なもの。イギリスやフランスやロシアの王宮を見るにつけその華麗さに驚く。それらはすべてアフリカやアメリカやアジアから収奪してきた財宝や資源、それに奴隷たちの犠牲がもとになっている。

 西洋の立場から書かれた歴史を読んでいるとついそれらを正当化してしまうが、彼らの世界遺産はその残虐性の反映したものだと考えると、私はイギリス人やスペイン人などの罪の意識のなさにあきれてしまう。

 世界遺産は決して誇りに思えるようなものではないはず。現地の説明看板に「これは植民地での残虐な行為によるもの」と書くことくらいは当然だ。