東北のとある町

 東北のある町の産業についての資料を見ていたらおもしろいことに気がついた。2000年現在における町の就業人口は5,154人で、全人口の約半分の人が働いている。

 産業別にみると、第1次産業が9%、第2次産業が34%、第3次産業が57%と、就業者の約6割が第3次産業に従事している。この町は山林が町の面積の半分を占め、あとは海岸に沿って田圃の広がる典型的な農村に見える。

 だが、農林水産業で働いている人は1割にも満たないと資料は語っている。商店街はシャッター通りになっていてめぼしいものはない。工業団地はあるがそれほど大規模なものではない。

 サービス業従事者が6割というが何をしているのかが見えない。町役場は農業振興を町の将来計画に掲げているが、それは何故なのか統計資料からはまったく理解出来ない。