想定外

 柏崎刈羽原発では、地震の揺れはほぼすべての機器で想定地を超えた。しかし、重要機器はほとんどといってよいくらい壊れなかった。この点を安全余裕があったということで済ませてはいけない。専門家に言わせると、実際にはまだ相当力を掛けないと機器は損傷しないという。耐震以外の要素で耐震基準よりはるかに頑丈に出来ているのだという。

 柏崎刈羽原発は点検をして運転再開に向かっているが、それとは別に本来は耐震実験を壊れるまでやって、その壊れた部分と最終的に壊れた原因を突き止める必要があるのではないか。それが科学的なやり方ではないか。なんでも過剰に丈夫なのが良いことはない。それに金を掛けることで、他の分野の対策がおろそかになる恐れがあり、全体のバランスが大切だからである。