地熱発電の現状

 世界の地熱発電設備は全部で900万キロワット。これは大型原発9基分の出力にあたる。1位はアメリカでシェアは約3割。以下フィリッピン、メキシコ、イタリア、インドネシアと続き、日本は6位。ニュージーランドが7位。

 日本にある地熱発電所は20ヶ所、合計で54万キロワット。九州地方と東北地方が多い。ほとんどが電力会社の所有だが、大分の杉乃井ホテル、九重観光ホテル、鹿児島の大和紡観光などというのもある。東京にも八丈島東京電力が3300キロワットという小さな地熱発電所を運営している。

 半永久的に電気が出るし炭酸ガスも出さず、本物の国産エネルギーだが、掘るのに費用が結構かかるのと、当たり外れがあり、石油井戸のようなリスクがある。また、周囲の温泉や景観などとの調和がネックになることが多い。昨年、草津温泉組合が観光に大打撃の恐れがあると反対運動を繰り広げたのは記憶に新しい。