過剰を正当化する

 ひところ、過剰包装が問題になったが、今でもどう見ても資源の浪費、過剰なサービス、過剰な品質がなくならない。どんなに過剰であってもそれは経済活動では「需要」という数字に置き換えられてしまう。

 そして需要があるところに何の疑問もなく需要が完全に満たされるまで供給が行われる。マスメディアはコマーシャルまでやって人々をこうした問題のある需要に駆り立てる。

 常に「地球に優しい」を唱えている企業やマスメディアは自ら地球環境、資源保護に反する製品やサービスを送り出して平然としている。

 「お客様は神様」と祭り上げておいて、お客様の需要があるから供給するのだというもっともらしい言い訳をしているが、利益最優先の企業家のご都合主義に過ぎない。

 資源を食いつくし、環境を破壊する過剰という反社会的需要が続けば、その報いは必ず彼らの大事な市場を破滅させるだろう。