何が「環境」にやさしいのか

 「省エネ」、「環境にやさしい」は今やあらゆる製品、あらゆる企業の販促宣伝、イメージアップの道具と化してしている。かつての「地域の発展に貢献しています」や「貧しい国々を支援しています」と同じように。吾も吾もと社会的免罪符を求めて狂想曲を奏でた結果、インチキ再生紙の問題が起きたりしている。

 「省エネ」、「環境にやさしい」につられて消費者はクールビズウォームビズあるいは新型エアコン、ハイブリッドカーなど商品を購入し、そのために資源が使われ、製造や運搬の過程でエネルギーが使われ、二酸化炭素が発生している。

 企業の狙いはすべて景気を良くするためで、地球環境のためなどまやかしだ。景気が良くなれば炭酸ガスが減ることはない。新興国が経済成長を緩め、先進国が経済成長をマイナスにしなければ、二酸化炭素の発生量は減らない。

 今年から来年にかけて最も地球環境の改善に貢献したのはゴア氏ではなくアメリカのサブプライムローンだ。