アメリカの原子力発電

 アメリカは1990年以降、原発を8基止めているが、全体の発電量は稼働率の向上と出力アップにより増え続けている。それと同時に増加しているのが、アメリカ国民の原子力支持率。1980年代には賛否が拮抗していたが、1990年代には好調な稼働率を背景に賛成が反対を上回りはじめ、その後は一直線とはいかなかったが次第に差を広げ、現在では7割を越す支持を得ている。アメリカの規制当局と電力会社が安定運転に努力し大きな事故を起こさなかった結果だ。

 しかし、アメリカの原子力発電は今が絶頂期。この先延長した運転期間も終わりがくる。オバマ大統領のニューグリーン政策は自然エネルギーに留まることはなく、大きな二酸化炭素削減効果を持つ原子力発電をも推進することは間違いない。建設計画が目白押しであるが、1基目がいつ着工するかが注目される。