温暖化の脅威

 熱帯魚「カクレクマノミ」といわれてもピンとこないが、映画「ファインディング・ニモ」の主人公だといえばわかりやすい。このクマノミの稚魚が、二酸化炭素の濃度上昇によって酸性化が進んだ海中では、その嗅覚に異常を来たして臭いが嗅ぎ分けられなくなるとオーストラリアの研究チームが発表した。研究チームは「酸性化がこのまま続けば、感覚障害によって多くの生物の個体数が減少、海の生物多様性が失われるだろう」としている。

 酸性化は、大気中の二酸化炭素が海水に溶け込むことによって進行。2100年にはpH7・8にもなると予測されている。温暖化が魚の嗅覚を狂わすとは驚きだ。自然界はものすごく微妙な仕組みとバランスで出来ていることをあらためて感じます。たとえ話「風が吹いたら桶屋が儲かる」はもう笑えない。