自然エネルギーの大事な友達

 太陽光発電風力発電など自然エネルギーは出力が小さく、不安定なのが欠点。そのため、発生した電気を貯めておく蓄電池をつけ安定させる必要がある。これにぴったりなのがNAS(ナトリウム・硫黄)電池。これを開発したのは日本ガイシという企業だ。日本ガイシはその名のとおり、もともと送電線につける瀬戸物の碍子を作るメーカーだが、現在は碍子のほかに自動車関連セラミック部品と電池を主力商品としている。NAS電池の特徴は大容量で、何回も出し入れ可能なこと。

 すでにスーパーで深夜電力をこの電池に貯蔵して昼間使っているところもある。大きなものでは六千キロワットのものも実用化されている。風力発電所用には海外からも引っ張りだこの状況で、日本ガイシは現在年産9万キロワットの小牧工場を現在フル稼働中。来年度からは年産15万キロワットに生産設備を増強する。新築マンションにこれを付けて一括して深夜電力(昼間の3分の1の価格)を貯蔵すれば各戸の電気代が安くなるはず。量産によるコストダウンに期待したい。