贔屓の引き倒し

 数年前からマスコミの自然エネルギー礼賛が続いているが、最近になって風力発電が各地で壊れたり、計画のとおりの出力が出ずに、地方自治体の財政の負担になっている。

 新しいエネルギー源を着実に育てていかなくてはならないが、新しい技術には短所もあり、課題も大きいもの。「あつものにこりてなますをふく」との例えの通り、痛い目にあった自治体は今後、風力発電には慎重すぎる態度を取るだろう。

 短所を明確にせず、長所のみを伝えていかにも夢の実現がまじかであるような誤解を与えるマスコミの伝え方は「贔屓の引き倒し」そのものだ。