COP16日本の役割

 温暖化ガスの排出を抑制するために、石炭火力発電所では二酸化炭素の回収装置の実験が行われている。現在、回収にはたくさんのエネルギーを必要とするため発電所の効率が落ちてしまうことと回収装置が高価なことで技術的には出来ても実用性がない。

 回収した二酸化炭素をどのように処分するかのあてもない。海中に投入するにもコストが掛る。今の技術水準で火力発電所だけでなくゴミの焼却場や製鉄所などでも回収装置の設置が義務付けられれば企業や家庭の負担はすごいことになる。

 年限を決めてこれらの回収装置の設置を義務付けることで技術進歩を促す一方で、自然エネルギーなどのコスト競争力を相対的に有利にすることも可能だ。COP16で日本は政治的取引に巻き込まれず、技術的解決で世界をリードすることが一番必要なことだ。