進歩、発展はまちがい

 二十世紀以降の人類の歴史を見ると何が進歩だ、何が発展だと思うことばかり。自然破壊や民族間の対立、人々の精神的病の状況を見れば、マルクス主義のみならず、人類の歴史を一直線の進歩、発展と捉える歴史観はどうみても誤りだ。

 古来、東洋ではそのような見方はせず、輪廻という考え方を基本とし、万物は生々流転するとし、形は変えても根本原理は変わらないとしてきた。

 生命現象こそが貴重なものであり、生命の存在そのものに価値をおくものだ。その東洋の一辺境ともいえる日本で永遠の生命につながるiP細胞が発明されたことは興味深い。