重厚長大
IT全盛で重厚長大型産業は過去のものと思われがち。だが依然として日本のお家芸であることには変わりない。なかでも原発を構成する巨大な機器である蒸気発生器は世界でも製造できる工場が限られている。
三菱重工業が今回アメリカの西海岸にあるサンオノフレ原発に交換用として納入した蒸気発生器は胴回りが7メートル、全長が20メートル、重さが580トンというもの。製作には5年掛かっている。
この大きさであっても原発用は安全のために極めて精密な仕事が求められる。アメリカには日本の倍の100基の原発が稼働中、これらは建設から20年以上たつものでこれから老朽機器の交換が続く。
この分野では韓国も競争相手だが、新たに建設する原発も目白押しなので当分売り手市場だ。