外国人が憧れる国

 幕末、明治初期に日本を訪れた欧米人はほとんどが日本を好きになり、欧米より進んだ社会であると評価した。町が清潔で美しい、自然がよく護られている、人々が学問好きで、勤勉、礼儀正しい、親切である、鍵が不要なほど安全であるなどさまざまな点で感心している。

 今日、国策として外国からの観光客を呼び込もうとしているが、そのために最も必要なことは外国人観光客が安らかな気持ちで過ごせる国であるとの印象を持つようにすること。

 日本人でも伝統工法の木で作った家を訪問し、手入れの行き届いた日本庭園を望む座敷に通されると、気持ちがよくて特別な歓待をされなくても、つい長居をしてしまうものだ。