無限のエネルギー

日本で原子力の平和利用が始まったとき、「ついに地上の太陽を作った」という見出しが新聞に躍った。核融合の開発が始まると「無限のエネルギー」としての期待が集まった。

核融合にまで実現できなくとも、高速増殖炉がものになれば、人類は2000年くらいの間、石油、石炭、天然ガスがなくともエネルギーを使い続けることが可能。海水中のウランを使うことによってもほとんど無限のエネルギーが取り出せるようだ。

一方、鉄やレアメタルなどの資源リサイクルや海水や海底資源の回収にはエネルギーが必要だが、これも原子力でまかなえる。人々の原子力アレルギーがなくなれば、こうした世界が現実のものになると原子力の研究者は本気で思っている。

地球温暖化や資源枯渇がさらに切迫した問題になれば、原子力の研究者が思っているような方向になるかもしれない。