IEAの試算

 IEAとは国際エネルギー機関のこと。先月その機関が出した報告書によれば、大気中の二酸化炭素の濃度を2030年までに450ppmに抑えるという、ほどほどの目標を実現するためには一次エネルギー供給源に占める非化石エネルギー源の比率を19%(2007年)から32%にまで増加する必要がある。

 非化石エネルギー源とは、原子力や水力、バイオマス、風力、太陽光など、さまざまなものがある。これらの手段のうち、1t当たりのCO2の削減コストが少なくて済むのは、高効率石炭・ガス火力(14ドル以下)、原子力(19〜34ドル)、水力(27〜41ドル)、二酸化炭素回収設備付の火力発電(40〜68ドル)、風力(陸上が41〜63ドル、洋上が62〜75ドル)の順になっている。

 ちなみに、日本が力を入れている太陽光発電のCO2削減コストは191〜240ドルとなっている。