原発の老朽化

 年配の人に取ってはうかつにものが言えない時代になった。「片手落ち」という言い方は昔の国語教育を受けた年配の人々にとっては普通に使う言葉だが、これが身体障害者に対する侮辱的な言葉であるとして公には使ってはいけないらしい。

 社会保険関連で「後期高齢者」という言葉が問題になったが、原発が運転年数を重ねることをマスコミや反対派は「老朽化」と言い、国や電力会社は「高経年化」と言う。年齢を重ねればいくら手入れをしていても朽ち果てるものなのか。

 老いるというのは人に対してはまずいが、物に対してはかまわないのか。老いぼれて役に立たない、いつ事故を起こしてもおかしくないという意味で使うなら、それこそ高齢者にとって失礼ではないか。