日本の原発の歴史

 原子力発電は準国産エネルギーの確保を狙って国策民営で始まった。特に石油ショック後は資源少国の弱さを克服するため原子力発電に国も電力会社も特に力を入れた経緯がある。

 電力会社としても九電力体制を維持するために、何としても国際資源市場に翻弄されないような電源の確保が必要であり大きな犠牲を払っても原子力発電を推進する覚悟であった。

 田中角栄の考え出した薄く広く集めて立地地域に集中的に配る電源三法もこの政策を後押しする強力な手段であった。

 大目的のために耐え難きを耐え、忍び難きを忍んで地域との妥協を繰り返してきたのが国と電力会社の原子力開発の歴史である。