削減のツケ

 残念ながら「私の名前は平和の象徴ハトです」という冗談は飛び出さなかったが、日本の首相は国連で条件付とはいえ温暖化ガスの25パーセント削減を約束し拍手を浴びた。

 これに対して経済界は勝手に約束してもらっても実現は困難と反発。事態は八ツ場ダムと同じで、当事者の意見を聞かずに方針を決めて格好よく公表するという結果になった。

 これから担当大臣たちはこの尻拭いに走らねばならない。政治主導とは言いながら、これまでの日本的な根回し方式とは絶縁したやり方だ。

 果たして日本国民は民主党の挑戦が自分たちの負担増になると知ったときにチェンジを支持したのは自分たちだったことを忘れないでいられるのだろうか。