中国の躍進

 原発建設に関して世界で一番元気なのが中国。アメリカ、ロシア、フランスと世界中から原発を買い、沿岸部を中心に驚異的なスピードで建設を行っている。

 中国は同時に原発国産化にも熱心に取り組んでおり、今年に入って100万キロ級原発の原子炉圧力容器を広州の東方電気重型機械有限公司の工場で製造し広東省の嶺澳2期・2号機向けに出荷した。

 中国はこれまで、30万キロワットと60万キロワット級の原子炉圧力容器は国産化の体制が確立していたが、100万キロワットクラスについてはすべて輸入していた。原発設備全体での国産化率もこれからどんどん増やしていきそうだ。

 ゆくゆくは東南アジアなど周辺諸国にも原発の輸出を狙っていくものと思われる。そうなると技術オンリーで政治力の乏しい日本は厳しい状態になる。