笹と温暖化

 我が家は道路から私道を通って入った奥にある。そのため、その私道に沿って常緑樹の白樫の木を一定間隔で植えている。その足元は草が生い茂るので、その対策として小熊笹を植え込んだ。小熊笹が繁茂すれば草が生える余地がなくなると考えたからだ。

 しかし、笹がどこまでも伸びて道路まで範囲を広げては困るので、田んぼの畦に使うポリ製の「畦シート」を道路に沿って地中に埋めてそれ以上広がらないようにした。

 植えて二年くらいは小熊笹は増えなかったか、三年目の今年から急にそこここに芽を出してあっという間に半分くらいが笹で埋め尽くされた。それまでは笹は何食わぬ顔で地中深く根を伸ばしていたのだ。

 最近では深さ30センチの畦シートまで乗り越えて出る芽さえ現われ、あわてて除草剤を笹にかけたり、根を引っ張り出して切断したりしている。地球温暖化もきっとこういうものだろう。あるとき、どうしょうもないくらいの猛威を振るうようになっているのだ。笹は自然界の真の姿を表わしている。