スウェーデンの変心

 NHKなどマスコミがよく取上げる環境対策の優等生北欧。なかでもスウェーデン原発廃止についてはこれまで熱心に報道してきた。スウェーデン原発政策を振り返ると1980年、国民投票を経て政府は「2010年までに原子力発電所の12基を全面閉鎖する」と決定。

 1999年と2005年に各一基計2基を停止したが、閉鎖期限は撤廃。2006年に原発活用に積極的な穏健党を中心とする中道右派政権が発足。ついに今年2月、与党4党が老朽化した原発の建て替え容認で合意した。

 現在、スウェーデンの電力の原発依存度は約48%で日本の30パーセントを超している。マスコミはこうした事情を意図的だと思える程にほとんど報道していない。