心の環境問題

 21世紀は環境の世紀。人類の生存には人類を取り巻く自然環境が維持されることが重要だとの認識が深まっている。この環境を破壊しているのが他でもない人類であるということに多くの人はショックを感じている。環境問題はそれだけに留まらない。二酸化炭素濃度や平均気温、海面の水位や干ばつなどいわば物的な側面に目が行っているが、人々の精神環境も危機的状況だ。

 生活のあらゆる場面でストレスにさらされているのが現代人。先進国でも、かつてなくストレスによる心の病が広がっている。コミュニティーは破壊され核家族すら危機にある。温暖化の影響が、自然界の猛威となって人類を襲えば、人々の結束は再び強固なものとならざるを得ない。自然界は経済活動だけでなく社会の絆についても修正を求めている。