インフラの修理は出来るか

 国内の道路、橋梁、トンネル、鉄道、ダムや原発などのインフラは二十世紀に営々と築かれたもの。特に高度成長期に造られたものが多く、寿命を迎えつつある。人材についても奇しくも同じ。

 戦後のベビーブームに誕生したいわゆる団塊の世代がこれに携わった。その結果、どの分野においても技術力を持ち経験が豊かな人材は団塊の世代が中心。その世代が引退しはじめ、日本の技術力も陰りが出始めている。

 インフラこそ生活や生産の基盤。最優先で修理して次の世代に備えなくてはならない。これを少しでも早くスタートさせることで団塊の世代から若い世代への技術伝承、経験付与が可能となる。

 この課題は日本だけに限らない。世界中の先進国で同じようにインフラの老朽化とベビーブーマーのリタイアが大問題。一方、途上国、新興国がインフラ整備に邁進している。これから全世界でインフラブームが始まる。