知事が運転再開の判断

　泉田新潟県知事が中越沖地震でストップした柏崎刈羽原発の運転再開を認めた。これまで運転再開をめぐっては学者同士の活断層の見方をめぐる延々とした議論があったが、現実問題としてはどこかで結論を出さねばならない。

　原発の耐震のためにはどんなに金が掛かっても進めるべきで、そのためのコストも負担すべきという意見があるが、コストは最終的には消費者が負担することになるので、青天井にすれば、結局原子力は利用が出来なくなる。

　原発の耐震補強の金のかけかたで大切なのはいかに合理的にコストをかけるかということ。どんな安全対策をとっても完全はない。どこまで出来るかだ。

　空気より重い飛行機に我々が乗っているのは、そのコストと安全性のバランスに一応納得しているのから。過去の事故による被害と自分の財布との相談の結果であり、人々が技術的な判断をしているのではない。