「もち」は「もち屋」

 昨年暮れに原子力放射線、機械、電気電子、建設の各専門分野の技術士19名が、柏崎刈羽原子力発電所技術士会有志が訪問した。原発の機器や仕組みなどはほとんどが一般産業で使われ実績のあるものだ。それでも素人にはそれが理解出来ないものばかりで、実際には専門家でしか良し悪しはわからない。

 原発で事故やトラブルがあると市長や県会議員がヘルメット姿で現場を視察しているが選挙民に対するポーズ以外に意味はない。その点、今回の専門家による現物確認は意味がある。欧米では資格を持った専門家の権威はすごいものだが、日本ではその権威がいまひとつだ。資格者の法的裏付けも必要だが、資格者が不正や技術的疑問などに対して毅然として意見を述べる姿勢がもっと大事だ。