良薬は口に苦し

 ガソリン税をめぐっての与野党のバトルはもう遥か以前のことになった。福田総理の「ガソリン税をやめれば車の利用が増え、地球温暖化防止に悪影響する」は苦し紛れに聞こえたものだ。今ではリッター110円レベルまで下がってきているが、長年続いたガソリン税は温暖化対策への効果より、日本企業の省エネ努力、省エネ商品開発、ハイブリッドカーや電気自動車の開発を促したことの方に効果があった。

 今まで、政府がやった農業、繊維、金融など人為的措置はことごとく失敗したが、皮肉にもガソリン税は逆に石油業界や自動車業界に逆らって続けられたため良い結果になっている。「良薬は口に苦し」だ。