原発増設の条件

 鹿児島県知事の合意が出て、川内原発が3号機の増設に一歩前進した。既設の川内原発2基は国内でも一、二を争う優秀な運転成績を誇っている。

 今回の建設合意の裏には川内原発の今までの好調な稼動が住民の安心感を醸成したと考えたいが、原発増設の合意はそれだけではないようだ。

 現に、増設計画のある福井県敦賀原発では三、四号機の増設に敦賀市は熱心であり、不祥事発覚の発端となった福島第一原発も地元双葉町は何回も県知事に七、八号機の増設を要望している。

 こうしてみるとさまざまな政治的、経済的な思惑が交錯しており、さらには電力需給見通し、財務問題など電力会社の社内事情もあって原発増設が決まることがわかる。