いまさらの反省

 日本の原子力に関するイメージの現状については、メディアが責任を負っている部分は大きいと毎日新聞のベテラン記者が座談会で述べている。

 それによれば、古くは1974年におきた原子力船「むつ」の放射線漏れ事故が「放射能漏れ」と報道され、実際には外部への影響がほとんどなかったのに、大きな問題になりました。

 1999年の東海村の臨界事故でも、放射線放射能放射性物質)との混同が見受けられました。2007年の中越沖地震による柏崎刈羽原子力発電所の被災の際は、外部への影響のない燃料プールの水漏れをことさらに大きく報じたメディアもありました。

 メディアによる報道が原子力アレルギーを助長してきた部分は明らかにありますと述べてもいる。だが、メディアはそれで稼いだのであり、その汚れた手は洗ってもきれいにはならない。