農業の法人化

 4月にスタートしたコメ農家への戸別所得補償制度はいまだに申し込みが半数と人気がない。保護政策というものは対象となった人の意欲を失わせることがしばしばだ。

 平均的な農家は兼業で、自分たちの食べる米は買わずにすんでいて残りを売っても所得としては百万円から二百万円程度。平均年齢70歳の老人が頑張って維持している。田植えと稲刈りの時期が忙しいが、これも機械がやってくれ外注も可能だ。

 手間は掛からないが肥料や薬に金が掛かり生活を支える仕事にはならず、若い人は継ぐ気はない。農業法人の育成を急いで、これらの田圃を引き受けるようにしなければ耕作放棄地が増えるだけ。農政はノー政であってはならない。