島根原発の123件

 何故、島根原発では国の検査機関の検査で123件もの指摘がされたのか、中国電力はもとより電力業界でもあらためて、その原因追求を行わねばならない。

 その場合の視点は三つある。一つは島根原発の職員には設備を管理するための能力が十分にあったのか。二つ目はルールや仕事のやり方に問題がなかったのか、無理なやり方をしていなかったか。

 三つ目はミスを見つけられるだけの監査体制、監視体制があったのかである。不祥事が起きるととかく監査体制、監視体制の強化が行われてしまうが、大事なのは一番目の能力と二番目のやり方の問題だ。

 一般的に企業風土、体質などと言われることであるが、能力とは個人としては素質と教育の問題であり、組織としては権限、人事配置、コミュニケーション、チェック機能などの問題である。