落差を埋める

 茨城県大洗町水戸市の東にあり、町名のごとく太平洋の波が打ち寄せる場所だ。ここには東海村についで原子力施設が多く、町民憲章には「わたくしたちは、この海をひらき、原子の火を育て、水と緑を愛する、健康で明るい大洗の町民です」と謳っている。こどもたちへの原子力教育も熱心だ。

 水戸から国道6号を北上すると福島県双葉町の入り口には「未来をつくる原子力エネルギー」と書いた大きなアーチが道路を横断して設置されている。

 これに対して原子力の電気を使い続ける東京など大都会の消費者はおしなべて原子力を推進しようという気持ちはなく、やみくもに自然エネルギーがよいものだと思っている。この落差をそのままにしておいて良い訳はない。