風評被害のほかに

 青森県六ヶ所村の核燃料再処理施設はトラブル続きでいつ完成するのか先が見えないが、六ヶ所村の住民は施設が出来たことで、さまざまなメリットを感じている。彼等が一番に挙げるのは雇用だ。約2600人の従業員のうち6割が青森県内の出身、うち200人が地元六ヶ所村の出身だという。従来、出稼ぎに頼っていたが、今では家族そろって安定した暮らしが出来ている。

 彼らの悩みはマスコミが村内に二人しかいない反対派の活動ばかり伝えて正しい情報がないので、周囲の多くの人々が自分たちのことを正しく理解してくれないことだという。マスコミの不安を煽り立てる悪さは事故報道の風評被害にとどまらないようだ。