心の複雑骨折

 「大都会の住民はあいつらは貧乏だから危険な原発を受け入れているのだと我々を馬鹿にしている」「大都会の人たちは電気を思う存分使っているのだから、原発がある地域に足を向けて寝られないはず」とは原発立地自治体首長が放った言葉だ。

 原発は立地できる地域が限定されており、堂々たる地場産業といっても良い。そこで発電した電気を都会に送って金を稼いでいるのだから、自動車工場や家電工場とどこが違うのか。

 マスコミが全国民に原発の怖さを植え付けてしまったために、立地地域の住民は肩身の狭い思いをしなくてはならず、ちょっとしたトラブルでも風評被害で農産物、海産物の値段に響くのではとびくびくしている。