緑を取り入れる店づくり

 夏の京都は暑い。まとわりつくような暑さなので、鴨川で風に当たったあとは祇園の鍵善でくずきりを食べたくなる。待たされて入った店内はほとんどが中年のご婦人。

 昔の町家の蔵と小さな庭を奥に残してあるので、冷たいくずきりを掬いながら、大きなガラス戸越しに緑が楽しめるのも人気のひとつ。イノダコーヒーの本店や三条店も同じように店内から裏庭が楽しめるようになっている。

 木屋町の料理屋でも鴨川の緑を見ながら食事が出来る。観葉植物を置く店はあるが、こういう小さな自然を飲食の場に取り入れる工夫は京都ならでは。