燃料電池車の惨敗

 総務省によれれば国は2004年度から4年間で197億円を燃料電池車の普及に投じたが、結果は全国で49台だったのが42台に逆に減少したという。一台1億円もするうえに、燃料電池の耐久性がないなどが原因。燃料電池車は究極のエコカーというふれこみで、話題性があったが電気自動車と比較すると開発、実用化があまりにも困難だ。

 もともと燃料となる水素をどうやって製造するかが未解決。それに水素の供給システムというインフラ投資も巨額になる。車がどこにでも走ることを考えると、電源が確保され、すでに全国に供給網がある電気自動車に最初から大きく差をつけられている。燃料電池車は都市のバス路線など限られた範囲を運行する車から普及するようにしなくては将来は開けないだろう。