「神の手」による解決

 大型車が得意のアメリカのGMはとてつもない赤字を出し倒産した。ガソリン価格の高騰は車社会のあり方を変え、電気自動車の開発を後押しする。

 これは古典経済学者アダム・スミスの言った「見えざる神の手」なのだろうか。石油、天然ガス、石炭の価格が高騰することで、電気料金値上げをしても追いつかず、日本の電力会社は赤字となり、火力発電を減らす方針になると思われる。これも「神の手」なのだろうか。

 エネルギーや穀物の価格が高騰し続けると、結果として各国の経済政策ではなかなか進まなかったエネルギーの転換や省エネ技術の開発と普及、食糧自給率の向上がダイナミックに進むはずだ。

 地球温暖化はガイアからの人類に対する警告とも言われているが、サミットでの議論とは別に「神の手」でこれらの問題の解決が図られようとしている。ただし「神の手」は人類と違ってかなり荒っぽいやり方をするだろう。