保安検査の改善

国が原発の運営管理状況を確認する目的で、3週間にわたる保安検査が年間4回実施される。これは全発電所に行われるのだから、検査を受ける発電所側の負担も大きい。ところが、保安検査といいながら、発電所が安全上もっとも厳しい状況になる原子炉の起動・停止操作や原子炉の蓋を開けて行われる燃料取替え作業、事故トラブル発生時の処置といったものを検査していたわけではなかった。

今回の検査制度の見直しで、こうした操作などが検査の対象となる。簡単に言えば危険性の高い操作などに注目して、そこを重点的に検査しようというもの。日本の原発の検査もようやく形式的なものから実質的なものへ変ろうとしている。