意味があるのか

 世界初の太陽光発電システム搭載の自動車運搬船日本郵船新日本石油が共同開発した。この船には太陽電池パネル328枚を甲板に設置。この電池が発電するのは40キロワット。子供が描く未来の社会ではないが、船を太陽電池で動かすというわけでもないし、船内で使う電気の0.8パーセント程度にすぎない。

 この試みがまったく意味がないとは言わないが、船内消費電力をうまくコントロールして節電する、あるいは船を動かすディーゼル機関の性能アップを図った方がずっとエコではないのか。12月19日に三菱重工神戸造船所で竣工したこの船を写真入りで伝えるマスメディアもコストのことには一切触れないのは、太陽電池に対して「ひいきの引き倒し」となる。