危機感の欠如

 尖閣諸島における中国漁船の問題は国民に領土防衛についての危機感を持たせることになった。しかし、尖閣諸島の問題を日本のエネルギー問題として危機感を持った国民はあまりいなかった。

 理由は二度の石油ショックを含め、日本のエネルギー供給が戦後一貫して維持されてきたからだ。ガソリン価格がリッター150円になったことはあったが、戦後は供給がストップしたことは一度もない。

 エネルギーの半分を占める電力も火力、水力、原子力と電源分散のお陰で停電の頻度は世界一少ない。やはり供給ストップが実際に起きなければ国民は本当の危機感を持たないのだろう。