安全性と経済性

原発や遺伝子組み換え食品などの安全性と経済性についてどう判断するか。要はメリットとデメリットのバランスなのだが、問題は事故などのデメリットが事故の確率とその規模によることだ。

確率はさまざまな条件をつけてではあるが数字が示される。事故の規模、影響の度合いについては皆目見当がつかない。宮崎県の牛の口蹄疫でも判るように「風評被害」は計り知れないものがある。こうしたことが安全性と経済性の議論をすることを難しくしている。

 一方、火力発電所などによる地球温暖化にもたらすデメリットについても計り知れない。原発を温暖化対策上数少ない有効な手段と国民が認めれば、さらに安全設備を増強した原発にすることも考えられる。その場合電気料金が今より上がるが、外国から二酸化炭素の排出権を購入するよりましではないか。