オランダの政策転換

 オランダはドイツなどとともにチェルノブイリ事故以来、原発建設を凍結。現在は中型のボルセラ原発一基のみを運転中だ。ただし、稼働率は世界で二番目に高い。

 凍結期限の2011年以降、このボルセラ発電所を増設する動きが出てきた。電力需要は年1.5〜2パーセントにのぼり、十分な電力と温暖化対策のためにはどうしても原発の増設が必要と判断した。

 自然エネルギーで60〜70パーセントを賄うことを2100年までに狙っているが、それまでは原発なしでは国のエネルギー需要を賄えない。新たな地点でなく、住民も原発理解が進んでいるボルセラ増設という判断だ。

 かつてはヨーロッパでは原発政策ではフランスが孤立していたが、原発凍結を続けてきた国々が次々と政策転換を表明している。